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2024年度から年1,000円が住民税に上乗せ。

2023.08.24

『森林環境税』が2024年度からスタート! 

2024年度から年1,000円が住民税に上乗せ

「森林環境税」は2024年度から、国内に住所がある個人に対して住民税に上乗せする形で徴収される税金です。国税として、1人あたり年1,000円を市町村が個人住民税均等割の枠組みを使って賦課徴収します。

2023年度までの10年間、東日本大震災の復興税として年1,000円が住民税に上乗せされていましたが、2024年度からはこの復興税と入れ替わり、新たに「森林環境税」が個人から直接徴収されます。徴収される税金の名目は変わりますが、個人の負担が変わることはありません。また、「森林環境税」については、「いつまで」という期限は設けられていません。

「森林環境税」創設の経緯とその背景

日本の国土の約7割を占めるといわれる森林。雨が降ると雨水は森林の地中に浸透し、地下水として蓄えられ、ゆっくりと河川に流出します。雨水が土壌に浸透する際に汚染物質が濾過されてミネラルが溶け込み、「きれいな水」を作り出すという働きもあります。こうした水資源の貯留や洪水の緩和、水質浄化などの「水源涵養(かんよう)機能」の保持を目的に、1980年代から林野庁が財源確保に必要な税制の創設を求めていました。

また、地球温暖化対策が国際社会全体の課題となり、2015年に仏パリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約会議(COP21)では、各国が2050年までに「温室効果ガスの排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)」を目指す「パリ協定」を締結。二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出削減を進めると同時に、排出されたCO2を吸収する森林の役割も再認識されることになりました。

森林資源の重要性に注目が集まる中、林業の採算性低下や担い手不足をはじめ、所有者不明であったり、手入れが行き届いていなかったりする森林の増加などが、改めて問題となっています。こうした森林資源を取り巻く課題の解決を目的として、2019年3月に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が成立し、「森林環境税」と「森林環境譲与税」が創設されることになりました。

2024年度からは納税者から直接徴収される「森林環境税」。国内の林業を再興し、森林整備を促す仕組みは、喫緊の課題である「脱酸素」にもつながります。

※日本FP協会【WEB限定コラム】FPいまどきウォッチングより抜粋

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